地球は今、温暖化、砂漠化という「ガン」になりつつあります。1995年の京都議定書以降も、地球の温暖化は進み、環境はさらに悪化して、家庭部門ではCO2排出が32%も増えています。

東京都環境局の谷口信雄さんは、講演会の中で住宅建築の地球温暖化対策として、早急にCO2の50%以上削減を目指してほしい、といわれています。



持続可能な社会の実現のために、CO2削減を考えた家を建てることは私たちの義務となりました。結論からいいますと、太陽光発電をつければ、CO2は76%カットでき、光熱費、冷暖房費を電力会社に売買することで、年間を通して考えれば、100%までカットできます。使う人や地域、太陽光発電の大きさにもよりますが、それは可能です。

そのためには、3つのことを改善しなくてはなりません。



熱損失が大きい窓、開口部は樹脂とアルミの複合サッシと、Low-Eガラスなどを使用し断熱効果を高めます。天井・壁は、外反射断熱と内断熱の両方を併用した高断熱仕様にします。そして24時間換気を、熱交換タイプに変えて、システム的に建物全体で熱コントロールできるようにします。これらを統合して、熱損失は50%ぐらい少なくなります。

省エネ効果を高める給湯、冷暖房設備としてはヒートポンプ式が主流になるでしょう。CO2も50%カットできます。エコキュートなどの給湯設備の設置費用が非常に高額なことが欠点ではありますが、深夜電力を利用することで、ランニングコストは、ガスに比べて、六分の一の費用ですみます。IH調理器などを使い、オール電化住宅にすれば、室内の空気の汚れも少なく、CO2も削減できます。また、光熱費の削減もできるので、これからはオール電化住宅が主流となるでしょう。

太陽光発電は、地球の大気汚染防止による温暖化防止の点からも、できればつけておきたいものです。

太陽熱利用とか、断熱性能をよくするというひとつの項目だけで、求められているCO2削減の値までには届きません。省エネ住宅も、ハイブリッドに複合化された方法で建てる時代です。 イシンホーム住宅研究会は、CO2排出量約76%削減、年間光熱費100%節約の生活をいつか地球人の標準にしたい、と考えます。それは地球環境に優しいだけでなく、原油価格が上がり続ける私たちの子孫の未来をも見据えた、最も安全でシンプルな、正に200年住宅にふさわしい生活スタイルなのです。
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